医療のIT化が進む中で、それを支える看護師の活躍が目立つようになった。確かに、欧米先進国からは医療分野でのIT化が遅れていると言われているが、ITスキルの高い看護師が増えたことによって環境は大きく変化している。
例えば地方のクリニックでも、診察の際に医師が診察をする一方で、その隣で看護師がデータを並行して入力する姿を目にする機会が増えてきた。これは医師が診察に集中できるというメリットがあるばかりではなく、その横で看護師がすぐにデータ入力を行うことで、情報の共有をスピーディーにおこなえるという大きなメリットがある。また、患者の病歴をデータ化しておくことで、あとから病歴を調べる際にも非常に役に立つ。このように、電子カルテの導入を看護師が支えることによって、医療現場のIT化は加速している。
他方で、大病院などでは看護師が患者の病状や体調の記録をすべて電子カルテに記入するようになってからというもの、患者の情報の共有が円滑に行われるようになった。これは医療現場における大きな変革である。というのも、電子カルテを導入することによって、必要な場合は診療科を超えてスムーズに情報共有できるようになったからだ。大病院では、病状によっては診療科を跨いで治療を受けることが多い。そのため、看護師が看護記録やカルテを電子化すれば、患者の情報に必要に応じて医師や医療従事者などがスムーズにアクセスし、広く情報共有することができる。
医療のIT化を看護師の立場からもっと考えてみたい人は、役立つ情報満載の『医療のIT化を読み解く』にも目を通してほしい。